キャンプの焚き火に必要なもの|道具の一覧、薪は何束、火のつけ方と夜の片付けまで【西湖・ノーム】

キャンプの夜の楽しみといえば、焚き火です。揺れる炎を眺めながら、温かい飲み物を飲んだり、焼きマシュマロを作ったり。寒くなるこれからの季節は、火のそばがいちばん居心地のよい場所になります。
ただ、初めて焚き火をする方にとっては、「何を持っていけばいいのか」「薪はどれくらい要るのか」「火がつかなかったらどうしよう」と、分からないことが多いものです。
西湖キャンプビレッジ・ノームは、山梨県の西湖のほとりにあるキャンプ場です。毎晩あちこちのサイトで焚き火の火が上がり、管理棟には薪や着火剤を買いに来る方が絶えません。そんな現場のスタッフの話を交えながら、焚き火の道具の一覧から、薪の量、火のつけ方、寝る前の後始末までを順に紹介します。
キャンプの焚き火に必要なもの一覧
まずは、この記事で紹介する道具の全体の一覧です。焚き火に最低限必要なものと、あると便利なものに分けました。
必須の道具
- 焚き火台
- 薪
- 着火剤(または、焚き付けになる小枝や松ぼっくり、新聞紙)
- 柄の長いライター、またはマッチ
- 火ばさみ
- 耐熱グローブ(革の手袋)
- 消火用の水(バケツやペットボトル)
あると便利な道具
- 焚き火シート
- 火吹き棒、うちわ
- ナタやナイフ(薪を細く割るときに使用)
- ローチェア
- 火消し壺
- アルミホイル
一つずつ、何のために使うのかを見ていきましょう。
必須の道具と、それぞれの役割
焚き火台
地面の上で直接火を燃やす「直火」は、芝生や土を傷め、炭や灰が残る原因になります。そのため、多くのキャンプ場では直火が禁止されていて、焚き火台の上で火をおこすのが基本です。ノームも直火は禁止で、焚き火には焚き火台を使っていただいています。
焚き火台は、持ち運びしやすいコンパクトなタイプから、大きな薪をそのまま入れられるタイプまでさまざまな商品があり、キャンプのスタイルに合わせて選べます。初めてなら、組み立てが簡単で、脚がしっかりしていて安定するものを選びましょう。焚き火で調理もしたいなら、網や五徳をのせられる形が便利です。ノームでは焚き火台を1泊1,800円で貸し出しているので、買う前に一度使ってみるのもよい方法です。
薪
焚き火の燃料です。キャンプ場の売店で買えることが多いので、事前に確かめておけば、自宅から運ぶ手間がはぶけます。薪の量と種類は、このあとの章で詳しく紹介します。
着火剤と点火の道具
薪にいきなりライターの火を近づけても、なかなか燃え始めません。最初の火を大きくしてくれるのが着火剤です。固形やジェルのタイプがあり、初心者でも安定して火をおこせます。
点火には、柄の長いライターが使いやすいです。普通のライターだと、手が火に近づきすぎて火傷をしやすくなります。
火ばさみ
薪を足したり、位置を動かしたり、燃えている薪を組み替えたりするのに使います。素手や軍手で薪をつかむのは危険です。長さがあり、しっかりつかめるものを選びましょう。
耐熱グローブ
熱くなった焚き火台に触れるとき、薪を足すときに手を守ります。軍手は火の粉で穴が開いたり、溶けたりすることがあるので、革製の耐熱グローブがおすすめです。
消火用の水
万が一、火が燃え広がりそうになったときのために、水をすぐ使える場所に置いておきます。バケツや大きめのペットボトルに用意しておきましょう。
あると便利な道具
- 焚き火シート:焚き火台の下に敷く、燃えにくい素材のシートです。落ちた火の粉や灰から地面の芝生を保護し、熱が地面に伝わるのを防ぎます
- 火吹き棒・うちわ:火に空気を送って、燃焼を助けます。火が弱くなったときに、狙ったところへ空気を送れる火吹き棒は特に便利です
- ナタ・ナイフ:太い薪を細く割ると、火がつきやすくなります。小さな子どもがいるときは、使ったあとの置き場所に気をつけましょう
- ローチェア:焚き火台が低いので、座面の低い椅子のほうが火との距離がちょうどよく、炎を囲んでゆっくり過ごせます
- 火消し壺:燃え残った炭や薪を入れて、ふたをして火を消す道具です。後片付けがぐっと楽になります
- アルミホイル:焼き芋やホイル焼きの料理に使えるほか、寝る前の焚き火台にかぶせる使い方もあります(後の章で紹介します)
服装にも気をつけましょう。化学繊維のウェアは、火の粉が飛ぶと小さな穴が開きやすいです。焚き火のそばでは、綿やウールなど燃えにくい素材の上着があると安心です。
管理棟に買いに来る・借りに来る物で多いのは?
焚き火の道具で、ノームの管理棟に「忘れてしまった」と相談に来る方が多いのは、火ばさみと着火剤だとスタッフは話します。どちらも小さな道具なので、荷物を積むときに後回しにして、そのまま忘れてしまいやすいのかもしれません。
着火剤は管理棟で買えます。火ばさみは、焚き火の道具の中でも忘れると代わりが利かない物です。出発前に、着火剤と一緒にもう一度確かめておきましょう。
ノームの管理棟(営業時間は9:00〜17:00)では、焚き火に使う物を次の値段で用意しています。
| 品物 | 値段 |
|---|---|
| 焚火台(レンタル・1泊) | 1,800円 |
| 薪(1束) | 800円 |
| 着火剤 | 300円 |
| チャッカマン | 350円 |
| 木炭(3kg) | 800円 |
管理棟は17時に閉まります。薪が足りなくなりそうなら、夕方までに買い足しておくと安心です。
薪は何束あればいい?種類の選び方
針葉樹と広葉樹の違い
キャンプ場で売られている薪は、大きく分けて針葉樹と広葉樹の2種類です。
- 針葉樹(スギ、ヒノキ、マツなど):油分が多く、火がつきやすい。そのぶん燃え尽きるのが早い。焚き付けや、火をおこす最初の段階に向いています
- 広葉樹(ナラ、クヌギなど):火がつくまで時間がかかるが、一度燃えると火持ちがよく、熾火(おきび)も長く残る。火が安定してから、じっくり楽しむのに向いています
最初は針葉樹で火を大きくし、火が育ってきたら広葉樹を足していく。この組み合わせが、初心者にも扱いやすい使い方です。
ノームで買われている薪の量
ノームの管理棟では、針葉樹と広葉樹の両方の薪を販売しています(1束800円)。スタッフに聞くと、買っていく方の目安は次のとおりです。
- 春・夏:針葉樹1束、広葉樹1束
- 秋・冬:針葉樹1束、広葉樹2束
寒い季節は焚き火をする時間が長くなり、暖を取るためにも火を絶やさないので、火持ちのよい広葉樹が1束増えるようです。人数が多いとき、夕方から寝る前までずっと火を囲みたいときは、もう1束を目安に考えてください。
なお、秋から冬の西湖の夜はかなり冷えます。焚き火だけで暖を取ろうとして、寒さにやられてしまう方もいるとスタッフは話します。焚き火はあくまで楽しみの一つと考え、防寒着や寝袋の準備はしっかりしておきましょう。
初心者でも失敗しにくい、火のつけ方
焚き火で一番多い失敗は「火がつかない」「煙ばかり出る」です。次の手順で、小さな火から順に大きく育てていきましょう。
- 焚き火台を平らな場所に置く:テントやタープ、車から離れた、風下に燃えやすい物がない場所を選びます。焚き火シートを使うなら先に敷きます
- 薪を太さごとに分けておく:細い枝、指くらいの太さ、手首くらいの太さ、太い薪と分けておくと、火を育てるときに慌てません。細いものが足りなければ、ナタで割って作ります
- 着火剤を真ん中に置き、細い薪を組む:着火剤の上に、細い薪を空気が通るように組みます。井桁型や、ティピー型(円すいの形)にすると空気が入りやすく、燃えやすくなります
- 着火剤に火をつける:柄の長いライターで、着火剤に火をつけます
- 細い薪→中くらいの薪→太い薪の順に足す:火が細い薪に移ったのを確かめてから、少しずつ太い薪を足していきます。いきなり太い薪をのせると、火が消えてしまいます
- 火が弱いときは空気を送る:火吹き棒やうちわで、火の根元に空気を送ります
薪を詰め込みすぎないことも大切です。火は空気がないと燃えません。薪と薪の間にすき間を作るのがコツです。
煙がすごいときは、薪の湿り気を疑う
煙がもくもく出て火が大きくならないとき、まず疑いたいのが薪の湿り気です。ノームのスタッフも、薪が湿り気味だと煙が出ると話します。
湿った薪は、燃やす前に焚き火台のそばに置いて、火の熱で乾かしておくと燃えやすくなります。雨や夜露で濡れないよう、使わない薪は袋に入れたままにしておくか、タープの下に置いておきましょう。
ノームのスタッフは、どこまで手伝ってくれる?
ノームでは、薪割り台をお貸しすることはありますが、スタッフが直接お客様の焚き火に火をつける機会は多くありません。焚き火は、火をおこすところから自分の手でやるのが楽しみの一つでもあります。上の手順を参考に、ゆっくり挑戦してみてください。
焚き火の楽しみ方
火が安定したら、あとは自由な時間です。
- 炎を眺める:何もせず、ただ火を見ているだけで時間が過ぎていきます。焚き火を囲むと、普段は話さないようなことまで話せてしまうものです
- 焚き火料理:焚き火台に網をのせれば、肉や野菜を焼けます。アルミホイルで包んだ焼き芋は、熾火に入れておくだけで作れる定番です
- 焼きマシュマロ:長めの串に刺して、火であぶります。子どもと一緒に楽しめますが、必ず大人がそばについてください
- 星を見る:西湖のまわりは街の明かりが少なく、晴れた夜は星がよく見えます。火を少し落として見上げると、目が暗さに慣れて、さらに多くの星が見えてきます
- 自然の音を聞く:薪がはぜる音、湖から吹く風の音、夜の森の鳥の声。スマートフォンをしまって、耳を澄ませてみるのもおすすめです
ノームでは、21:00〜翌7:00は安眠タイムです。夜の焚き火は、声の大きさにも気をつけて、静かに楽しんでください。花火は手持ち花火のみ、20:30までです。
道具を持たずに焚き火だけ楽しみたい方には、場内の森のエリア「ほどほどの森」での焚火利用(18:00〜21:00)もあります。ファイヤーピット、薪1束、着火剤、点火の道具がセットになっています。くわしくはほどほどの森のページをご覧ください。
焚き火は何時まで?寝る前の消火と後始末
ノームの決まり
ノームでは、焚き火は23時までに消火し、就寝の準備をしていただくようお願いしています。焚き火を始めるときに、何時に終えるかを先に決めておくと、最後に慌てずに済みます。
寝る前にやること
- 最後の薪を足すのをやめる:消火の時間の1時間ほど前からは、新しい薪を足さず、燃え尽きるのを待ちます
- 燃え残りを火消し壺に入れる、または水をかけて消す:水をかけるときは、灰が舞い上がったり、急な蒸気で火傷をしたりしないよう、少しずつかけます
- 完全に消えたか確かめる:炎が見えなくなっても、炭や灰の中は高い温度が続いています。手をかざして熱が残っていないか確かめましょう
寝ている間に火の粉や灰が飛ばないように
夜の間に風が吹くと、焚き火台に残った灰や炭が飛ばされることがあります。ノームでは、寝る前に焚き火台にアルミホイルで蓋をするなど、寝ている間に焚き火や灰・炭が飛ばない工夫をおすすめしています。アルミホイルを1本持っていくと、料理にも後始末にも使えて便利です。
灰の捨て方
灰は、場内のゴミステーションに出してください。ゴミステーションは17時〜翌8時半は使えないので、夜の灰は焚き火台の中で冷まし、翌朝に出していただく形になります。その間も、上のように蓋をしておくと安心です。
使い終わった焚き火台は、炊事場にある焚き火台やコンロを洗える洗い場で洗えます。
風の強い日の焚き火で気をつけること
西湖のほとりは、季節や時間によって風が強く吹くことがあります。風の強い日の焚き火で、ノームのスタッフがお客様にお願いしているのは次の3つです。
- 焚き火シートを使う:風で落ちた火の粉や灰が、地面や芝生を焦がすのを防ぎます
- 炎を高くしない:薪をたくさん入れて炎を大きくすると、風にあおられて火の粉が遠くまで飛びます。薪は少しずつ足して、炎を低めに保ちます
- 火の粉が飛んでいないか見る:テントやタープ、隣のサイトの方へ火の粉が飛んでいないか、ときどき確かめます
風がとても強いときは、無理に焚き火をせず、その日は早めに火を落とすのも大切な判断です。テントやタープは、焚き火台の風下に置かないようにしましょう。
キャンプの焚き火のよくある質問
焚き火台を持っていなくても焚き火はできますか?
ノームでは焚火台を1泊1,800円で貸し出しています。薪や着火剤、チャッカマンも管理棟で買えます。火ばさみと耐熱グローブは、ご自身で用意してください。
直火で焚き火はできますか?
ノームでは直火は禁止です。焚火台を使ってください。
薪は持ち込んでもいいですか?
ご自身で用意した薪を使うこともできます。湿った薪は煙が出やすいので、よく乾いたものを持ってきてください。
子どもと焚き火をするときの注意は?
焚き火を始める前に、「火の近くでは走らない」「焚き火台は熱いので触らない」と子どもと決めておきます。大人のうち誰が火の番をするかも決めておき、その人は火から目を離さないようにしましょう。
寝る前に火が消えきらなかったら?
水を少しずつかけて完全に消すか、火消し壺に入れてください。そのうえで、灰や炭が風で飛ばないよう、アルミホイルで焚き火台に蓋をしておくと安心です。
焚き火の夜を、西湖のノームで
焚き火に必要なものは、焚き火台、薪、着火剤、点火の道具、火ばさみ、耐熱グローブ、消火用の水。この7つがそろえば、初めてでも焚き火を楽しめます。忘れやすい火ばさみと着火剤は、出発前にもう一度確認を。寒い季節は、火持ちのよい広葉樹の薪を多めに用意しておきましょう。
西湖キャンプビレッジ・ノームでは、焚火台のレンタルや薪・着火剤の販売で、焚き火の準備をお手伝いしています。湖のほとりで、ゆっくり火を囲む夜を過ごしてみてください。